転職成功者インタビュー

マツオカ建機株式会社
菅原洋平さん(仮名・社内SE) 39歳

本当にやりたい仕事と、安定した収入。転職で実現させた、真の「働き方改革」。

国が推進している「働き方改革」だが、実際の仕事現場では、かえって働く人々を苦しめているケースもあるようだ。三重県でSEをしていた菅原洋平さん(仮名)もその1人だった。ある日突然、定年退職者がやっていた畑違いの業務を引き継ぐことを命じられ、仕事が激増。にもかかわらず、「働き方改革」の余波で、残業代をほぼ申請できなくなってしまった。「昼休憩もとれないほど忙しくなったのに、月収は激減。このままでは家族も養っていけない」と考え、環境を変えるべく動き出した。現在は社内SEとして活躍し、収入も安定。「ストレスがなくなった」とほほ笑む菅原さんに転職の体験談を伺った。(※本記事の内容は、2019年5月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
5回
活動期間
エントリーから内定まで122日間

転職前

業種
総合化学メーカー
職種
インフラSE兼通信工事安全衛生担当
業務内容
サーバー/ネットワーク設計・構築・運用・保守、通信工事のベンダーコントロール、安全衛生担当

転職後

業種
総合レンタルサービス業
職種
社内SE
業務内容
社内基幹システムの要件定義・運用管理、社内ネットワーク改善

定年退職者が出ても、増員はなし。仕事は増えたのに、収入は激減

現在のお仕事はどんな内容ですか?

三重県川越町にある「マツオカ建機」という会社で、システムグループのリーダーとして働いています。メインの事業は、建設機械のレンタル業。その他、工具や仮設ハウスなど、建設現場に必要なあらゆるものをレンタルや販売しています。社員はグループ合わせて400人ほど。東海地方では業界3位のポジションにあると聞いています。私は今、自社の社内システム全般を任され、社内のネットワークやサーバー、PCなどの運用・保守。さらには現状の課題を分析し、新たに必要なシステムを考え、予算を組み、構築していく、といった仕事にも取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

愛知県にある大学の情報系学部を卒業した後、最初に就職したのは、東京にあるシステムインテグレーターでした。ところがいわゆる“ブラック”な職場環境で、連日終電間際まで働く激務で体を壊してしまい、1年で退社しました。その後、地元の名古屋に戻って、大手通信企業の子会社、システムインテグレーターを経て、起業したんです。システム開発の会社を立ち上げたのですが、資金繰りに行き詰まってしまい、2年半で売却。その後は三重県内にある大手企業の子会社に転職し、ITインフラのSEと、ヘルプデスク、通信工事の安全衛生管理を担当していました。

転職したきっかけは?

1つは、自分のキャリアプランに合わない仕事をさせられていたことです。最初の3年間はSEとしてサーバー関係の仕事を任されていたのですが、4年目からは、通信工事の安全衛生担当と工事担当も兼任することになりました。定年退職者2名が担当していた業務を「他に人がいない」という理由で、私にその仕事が回ってきたのです。しかも従来の仕事にプラスされる形だったので、毎日が激務でした。情報システムとは無縁な通信工事で私のモチベーションは低かったのですが、安全第一のために気を抜くわけにもいかないストレスに疲れたのです。安全管理を怠ると最悪の場合死人が出ますし、プラント設備の損傷・爆発事故にもつながりますから。当時は、昼休憩も満足に取れず、繁忙期は土日も工事の調整をする状態でした。これが自分のやりたい情報システムの仕事なら耐えられたのかもしれませんが、そうではありませんでした。さらに、気持ちが折れるようなことが起きたんです。収入が激減したのです。

仕事が増えているのに、なぜ収入が減ったのですか?

きっかけは「働き方改革」です。その影響で当時の会社では残業代を申請し辛くなりました。仕事は減るどころか、増える一方。それなのに、月給が手取りで10万円も減ってしまいました。このままでは家族も養っていけません。2か月は我慢していましたが、3か月目には転職活動を始めていました。

転職活動はどのように活動を進めましたか?

まずは複数の転職エージェントに連絡を取り、その中にリージョナルキャリアもありました。私の希望は、名古屋か三重で働くこと。前の会社のときに、三重に自分の家を建てていたので。希望職種は、社内SEに絞っていました。社内ユーザーの話を聞いて、「こういうシステムはどうか?」と企画していくような、業界で言う“超上流工程”の仕事がやりたかったんです。職種を絞ったぶん、求人は少なかったのですが、4社を紹介してもらい、2社書類選考を通過。そして、最終的にはリージョナルキャリアに紹介してもらった今の会社を選びました。

今の会社に決めたポイントは?

一番のポイントは、業務内容ですね。求人の内容が、「システムの在り方を経営者と一緒に考える仕事」とあって、私の希望とぴったりでした。会社の規模や業種は気にせず、仕事の中身を重視しました。過去の苦い経験から、職場環境については不安もあったのですが、エージェントの清原さんにいろいろ聞いて、問題なさそうだったので、とりあえず飛び込んでみようと思いました。あとは、自宅から徒歩で10分くらいと、非常に近かったのも魅力的でした(笑)。

家族と食べるご飯は最高においしい!収入も安定し、ストレスがなくなった

転職していかがですか?

希望通りの仕事内容で、とても満足しています。今までの経験や知識を総動員して仕事に取り組めているし、自分にとっては未経験な分野もありますが、そのぶんスキルアップできる環境だと感謝しています。

入社後は何から始めたのですか?

最初の仕事は電話交換機の更新でした。あとは、社内ネットワークの問題解決などに取り組んでいます。私が入社するまではしばらくの間管理者が不在だったようで、社内のITインフラもうまく機能していなくて、社員の皆さんも、不具合が多いまま騙し騙し使っているような状態だったんです。基幹システムも20年前に作ったままで、更新しないといけないが、方向性がわからない。ですから、経験のある人材を求めていたようです。

既存の社員からはすぐに受け入れられましたか?

そこは問題なく、すぐに溶け込めましたし、壁も感じませんでした。私が所属しているシステムグループは、私を入れて2人。もう1人のメンバーは私よりかなり若いんですが、教えてくれる人間が入ってきて、彼も喜んでくれているようです。私もまだまだ会社のことはわからないことがあるし、2人で協力しあいながら仕事を進めています。

生活面の変化はありましたか?

帰る時間はとても早くなりました。以前は早くても21時か22時。子どもは今5歳なのですが、帰宅した時はいつも寝ていたんです。でも今は一緒に食事ができるようになりました。家族と食べるご飯は最高においしいですね。おかげで少し太ったかもしれません(笑)。休みもとりやすくなり、日曜日にゆっくり休めるようになったので、体は楽になりました。

困ったことや課題はありますか?

今の会社は土曜日が出勤日なので、まだ体が慣れていない感じですね。その代わり、平日に休みがとれるので、幼稚園の送り迎えすると子どもがすごく喜んでくれます。システムの面ではまだまだ課題がありますが、自分がやりたい仕事なので壁があっても苦ではありません。むしろ「ドンとこい!」という感じです。

転職してよかったと思うことは?

まずは、収入が安定したこと。これは大きいです。以前は、「今月は赤字になるんじゃないか?」という不安をつねに抱えていて、精神的に追い詰められていましたが、それがなくなったので、ストレスがなくなりました。仕事の面でも、自分が希望する仕事をできるようになりましたし、今までの経験を存分に活かせています。今の私の役割は、社内のシステムをあるべき姿にしていくこと。曲がりなりにも経営者を経験したこともあるので、そういう視点も役に立っていることがうれしいです。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

長く働くうえでは、職場の環境は大事。でも入社前に“ブラック”かどうかを見極めるのは難しいんですよね。ただ、入社前にエージェントにそのあたりを確認してみるのは有効だと思います。エージェントは経営者とも話しているし、実際に社内に入って、何かを感じ取っているかもしれませんから。今回は私も事前に職場環境についてエージェントに客観的な意見を聞けたおかげで、安心して入社することができました。 また私は今回の転職で、健康の大切さも感じました。あのまま激務を続けていたら、また体を壊していたかもしれません。無理をして体を壊す前に、働く場所を変えるのもいいと思います。やりたい仕事も、健康があってこそ。転職活動をするまで、今の会社のことは私も知りませんでしたし、探せばきっと、意外と身近な場所に、働きたいと思える会社があるはずです。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
清原 和浩

初回面談では、前職の組織編成上、直近の2年間は本来携わりたい情報システム関連業務を中心に携われなくなってしまった状況を非常に残念がられていました。また、その時、菅原さんが大学卒業後一貫して携わってこられた情報システム関連業務の経験や知識の深さを知り、「菅原さんが本領発揮できる場を当社で見つけ出し、もっとイキイキと仕事をしていただきたい」と強く感じたことをよく覚えています。ご紹介した企業に転職してはや半年が経過しました。先日お話した際は、「今は経営者に近いポジションで情報システム関連業務にどっぷりつかれていて楽しい、家族と一緒にいる時間も増えて転職してよかった」と充実しているご様子でした。今回の転職で菅原さんの希望する業務内容、働き方の実現に微力ながらお役に立てたことを嬉しく思っております。

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