東洋電機株式会社
橋本勇司さん(仮名・システムエンジニア) 44歳
システムエンジニアこそ、自分の歩む道。そう決めて、1年に及ぶ転職活動を展開。
社会人となって以来、ずっと三重県で暮らしてきた橋本勇司さん(仮名)。システムエンジニアとしてキャリアを積んでいたものの、社内事情からシステム開発以外の業務に携わることが増えていた。
「このままでいいのか・・・自分が本当にやりたいことは何か」を改めて見つめ直し、やはり自分はエンジニアの道でこそやりがいを味わえるのだ、と実感。地元の三重県で、開発に携われる会社を探そうと考えた。
求人件数自体がそれほど多くない三重県で望む仕事に就くため、橋本さんはリージョナルキャリア三重のアドバイスを参考にしながら、粘り強い転職活動を展開。1年に及ぶ活動の後、地元密着型の歴史ある企業である東洋電機に出会う。
エンジニアたる自分の能力が発揮できそうな仕事内容に加え、誰に対しても礼節を持って対応してくれる職場風土にひかれ、入社を決めた。今、橋本さんは、思う存分システムに携われる喜びを味わっている。
(※本記事の内容は、2015年7月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで354日間
転職前
- 業種
- 食品メーカー
- 職種
- システムエンジニア兼総務
- 業務内容
- 社内基幹システムの改良・保守、及び、総務・庶務業務全般
転職後
- 業種
- 専門商社(電気機械器具卸売)
- 職種
- システムエンジニア
- 業務内容
- 地元企業、学校、官公庁等における各種アプリケーション・システムの開発
「エンジニア」以外の業務ばかりが増える日々に疑問を覚えて。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
顧客からの依頼を受け、生産管理や販売管理など事業推進の基盤として使われるシステムを企画・開発しています。お客さまとなるのは、三重県内の地元企業や学校、官公庁です。
新規開発のプロジェクトだと、半年以上かかることも珍しくありません。長い時間をかけ、時にはシステムだけでなくサーバ導入まで含めた一括提案を行っています。
入社前のご経歴を教えてください。
出身は石川ですが、中学時代に大阪へ引っ越し、高校卒業までいました。社会に出て大阪本社のシステム開発会社に就職しましたが、配属先は三重県。以来、ずっと三重で暮らしています。
最初の会社では、顧客企業に導入したシステムの運用管理を行うため、いろいろな顧客先に派遣されていました。しかし、いつまでもそうした一つの場所に落ち着けない働き方を続ける自信がなくなってきて、食品メーカーに転職。そこでは総務部に配属され、社内の基幹システムの保守・改良を手がけました。
転職のきっかけは?
総務部に配属されていた私は、システムだけでなく総務部の他のスタッフが担当している仕事も手伝っていました。書類作成や手続き関係などです。それが、だんだん総務の仕事の方が主になってきたのです。
業務の7割くらいは総務関連になり、これでいいのか?と疑問を覚えるように。改めて自分は何をやりたいか問い直し、「やっぱり私はエンジニアだ」と痛感したのです。エンジニアとして技術が発揮できる仕事をしたい、と転職を考えるようになりました。
転職活動はどのように進めましたか?
子どもがすでに大きくなっていて転校はさせにくかったし、単身赴任もしたくなかったので、地元の三重で働けることが大前提でした。まずはインターネットの大手求人サイトに登録。
しかし、私としては情報収集から応募までインターネットで完結してしまう転職活動ではなく、できれば対面で、顔を突き合わせて相談したいという思いがありました。これを最後の転職にしたかったからです。
とはいえ、ローカルの三重県には転職支援会社の数自体、多くありません。どこかないかと探していたところ、リージョナルキャリア三重を発見。早速登録すると、コンサルタントの伊藤さんからすぐに連絡がありました。
いろいろご紹介いただいたのですが、なかなか自分の志向に合いそうな会社に出会えません。でも焦りませんでした。そんな私を、伊藤さんは親身になって、粘り強くサポートしてくれました。結局、伊藤さんには1年位お世話になったと思います。
今の会社に決めたポイントは?
東洋電機は創業1946年と歴史が長く、三重県に根付いて事業展開している点に興味を抱きました。その後、面接で社内のいろんな方にお会いしたのですが、どの方にお会いしても人あたりが良いのです。
年齢の上下や役職の有無に関係なく、会う人すべての対応が良く、偉ぶったところが少しもない。もちろん、任される役割もシステムエンジニア。腰を落ち着けて転職活動を行った甲斐がありました。
お客さまと夢を語り合い、共に困難を乗り越える達成感がある。
転職していかがでしたか?
前職での2年間はすっかり総務の仕事が中心で、システムエンジニアとしての仕事はほとんどありませんでした。
技術進化の早いこの業界で2年のブランクがあって、再び第一線でやっていけるか・・・という不安があったことも事実ですが、その点は杞憂でしたね。エンジニアとして再びステージに立てた、という喜びを味わっています。
生活面での変化はいかがですか?
自宅からの通勤ですので、生活面で大きく変わった点はありません。以前は車で通勤していましたが、今は電車通勤。電車・バスの時間を見ながら退社時間を調整するので、規則正しくなりました。残業はむしろ減ったと思います。
転職してよかったと思うことは?
何といっても、システムエンジニアとしての本来の仕事に集中できることですね。特に新規案件の場合、システムの企画段階からお客さまと綿密に打ち合わせます。この段階では、互いに「システムによってこんなことを実現したい」と、夢を語り合います。そして、その夢に向かい、一つひとつシステムを形にしていきます。
途中にはいくつも壁があり、壁に直面している最中は苦しさを感じるのですが、それだけに乗り越えた時の充実感もまた大きいのです。やがて完成し、「システムを入れて良かった」と喜ぶお客さまの顔を見る時の達成感は、何物にも代えがたい。つくづく自分はエンジニアだな、と実感します。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職にあたっては、「なぜ転職するのか」という目的を明らかにし、そこにこだわり続けることが大事だと思います。目的がブレると、どれだけ求人案件を紹介してもらっても、自分にふさわしい仕事かどうか判断できなくなってしまいます。
一方、自分自身の売りを自覚することも重要ではないでしょうか。自分のセールスポイントをしっかりプロデュースできれば、採用する企業側も判断しやすいはずです。
私は転職まで1年かかりましたが、リージョナルキャリア三重の親身なフォローもあり、満足できる会社を発見できました。目的と自分の売りさえ明確なら、興味を持ってくれる企業は必ず現れます。