有限会社北山建築
神谷颯太さん(仮名・経理) 27歳
妻とともに三重へUターン。幅広く経理に取り組みたいという想いを実現。
三重県出身で愛知の大学を卒業後、そのまま愛知のメーカーに就職した神谷さんは27歳の時に同郷の交際相手と結婚。子育て環境などを考えて「地元にUターンしたい」と夫婦でよく話しており、やがて転職活動を開始した。
目指したのは、新人時代に1年だけ経験した経理職。しかし、三重では経理職の募集自体が少なく、経験が1年の神谷さんを雇ってくれそうな会社はなかなか見つからなかったという。
そこで地元転職に強い人材紹介会社を探し、リージョナルキャリア三重を発見。同社からの紹介で、経理業務に幅広く携われそうな北山建築への転職に成功した。現在は経理として充実した毎日を送る神谷さんの転職活動について伺った。
※本記事の内容は、2025年2月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで167日間
転職前
- 業種
- 自動車部品メーカー
- 職種
- 製品検査
- 業務内容
- 製品の測定検査、財務経理、人事など(ジョブローテーションにより広く経験)
転職後
- 業種
- 建設業
- 職種
- 総務・経理
- 業務内容
- 総務・経理業務全般
内定まで5ヶ月、コンサルタントはじっくり付き合ってくれた。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
北山建築は三重県津市・松阪市・伊勢市などを中心に、注文住宅の設計・施工・販売やリフォーム・リノベーション、不動産事業を展開する会社です。私は総務・経理部に所属し、総務・経理業務に携わっています。
経理面では日々の伝票処理、仕訳にはじまって、月次・年次の決算処理、顧問税理士との折衝、債権・債務の管理など、すべてを担当しています。一方、総務面では備品管理、イベント運営など会社運営に必要な一連の業務に携わっています。
現在の部門にはパート社員さんも多いのですが、パートさんの方が経理としてのキャリアは上で教わることが少なくありません。私の業務が手一杯になっていると先んじて動いてくれるので、とてもありがたいです。
北山建築は工務店なので、内装職人や電気職人など外部職人との付き合いも多くあります。そうした協力会社を集めた業者会の事務局も私の役割の一つ。請求や業務について業者さんと話していると専門用語がたくさん飛び交うので、知らない言葉は調べたり聞いたりして知識をつけています。
入社前のご経歴を教えてください。
愛知の大学を卒業後、愛知のメーカーに就職。グループ全体で500~600人の従業員規模の会社でした。最初に配属されたのが財務経理部で主に固定資産の管理、リース資産の管理、減価償却費の計上などを担当しました。
1年ほど経った頃、人事総務課へ異動。高校生・大学生の採用関連業務を中心に、派遣社員や外国人技能実習生の管理を経験しました。
2年後、今度は製造現場に配属となり、量産工程に出す前の試作品や小ロット製品の検査業務を行いました。
転職のきっかけは?
転職する約1年前に、私と同じ三重出身の交際相手と結婚。その後、妻も愛知に来て再就職したのですが2人とも三重出身で互いの実家も近かったため、「今後子育てのことを考えるといずれは地元に帰りたい」とよく話していました。それら諸々のタイミングがあり、地元へのUターンを決めました。
転職活動はどのように進めましたか?
前職では経理、人事、検査という三つの職種に就き、最もやりがいを感じたのは経理だったので、三重での転職先も経理の募集がないか探しました。最初は大手の転職サイトや人材紹介会社に登録したのですが、経験が1年しかない経理を雇おうという会社はほとんど見つかりませんでした。
「経理ではなく別の職種にしようか」と気持ちが揺れたこともありました。三重県にはメーカーが多いので、検査業務の募集なら経理に比べれば数があります。しかし、そこは踏みとどまりました。
経理の面白さは、数字から経営が見える点にあります。どの会社でも、経営陣が事業の舵取りを行う際、経理の取りまとめた数字を参考にします。そういった意味では、経営に関わっているとも言える。そこに経理の醍醐味を感じていたのです。
他に地元の転職情報を扱うところはないかと改めて探し、見つけたのがリージョナルキャリア三重です。エントリーすると早速連絡があり、担当コンサルタントは他社に比べて連絡が頻繁で、対応も丁寧。面談が遅い時間になっても柔軟に合わせてくれました。
私はわりと長く転職活動に時間を費やした方で、リージョナルキャリア三重と出会ってから内定まで5ヶ月くらいあったと思います。それでも担当コンサルタントは、急かすわけでもなく、私のペースに合わせてくれました。
今の会社に決めたポイントは?
リージョナルキャリア三重からは3社ほど紹介を受けました。すべて地元の周辺で、経理職ばかり。北山建築に興味を持ったのは、経理として関わる業務の幅が一番広そうだったからです。
前職での経理が固定資産管理など限られた分野だけだったので、最初から最後まで手がけたいという希望がかなえられると感じました。
また、面接で社長や専務、常務と話をして、人柄にも好感が持てました。会社の将来像などの話もじっくり聞けたので、迷うことはありませんでした。
提案に耳を傾けてくれる、風通しの良い職場環境。
転職していかがですか?
初めての転職だったので、馴染めるか不安だったのですが、総務・経理部のメンバーはもちろん、他部署の社員や取引先の職人さんも温かく迎え入れてくれました。
「職人さんは怖くて厳しい人が多いのでは?」という先入観がありましたが、優しい方が多いですね。一方で、言うべきことをしっかり言ってくれるのはありがたいです。
転職して良かったと思うことは?
一番は、風通しが良いことです。私は業務フローの効率化に関わることも多々あります。前職の経験から「ここはこうしたらいいのでは」と上司に話をすると「そういう提案は大歓迎。やりたいようにチャレンジして」と言ってもらえます。そのように任せてくれるので、仕事がとてもやりやすいです。
社内では人員が足りていなかったり、制度や規定が不十分であったりという点も確かにあります。しかし、足りない部分があれば、提案して改善すればいいのです。提案に耳を傾けてくれる風通しの良い会社なので、やりがいを持って働けています。
困っていることや課題はありますか?
前職の経理経験が1年しかないため、知識不足を感じている点です。日々の仕訳・伝票処理から月次・年次決算まであらゆる経理業務に対応しているので、早く社内で業務を完結させ、速やかに数字の把握をしていかなければと感じます。
会社全体を見渡すと、「これから売上を伸ばし、規模を拡大する」成長期に入っています。人員も増えていくでしょうから、さまざまなルールを整備していかなければなりません。このあたりにも力を入れたいです。
生活面の変化はありましたか?
今は賃貸暮らしですが、いずれ自分の会社で一戸建てを建てたいと妻とよく話しています。
自宅から会社までは車で30分程度。前職よりは遠くなりましたが、苦になる距離ではありません。早く帰れる日も多くなり、生活面は充実しました。妻も自宅の近くで仕事を見つけて働いており、満足しています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職活動中は、この先どうなるのかとずっと不安でした。それでも活動を続けられたのは「転職したらこういうことができる」「経理職に就いたら、こんな仕事にチャレンジしよう」と成功のイメージを持っていたからです。
リージョナルキャリア三重の存在もとても心強かったです。私が迷った時は、「なぜ転職したいのか」「転職してどんな未来を実現したいのか」を明確にするためのアドバイスをくれましたし、面接にも同行してくれるなどサポートも万全でした。
待遇や福利厚生については、転職者の側から企業に対してなかなか聞きにくいものですが、そういった質問も人材紹介会社にお願いすると、しっかり企業側と折衝してくれます。転職においては、信頼のおける人材紹介コンサルタントを探すのが大事だと実感しました。