セントラル硝子プロダクツ株式会社
田中悠真さん(仮名・品質保証) 35歳
品質保証として地元三重の異業界へ転職。Uターンで配偶者と過ごす時間が増えた。
愛知県の自動車部品メーカーで11年間、品質保証業務に従事してきた田中悠真さん。しかし、家族の事情もあって腰を落ち着けた生活を送るため、地元である三重県へUターン転職を決意した。
当初は自動車業界での品質保証に絞ったため、なかなか転職先が見つからず、異業界へと視野を広げたものの希望条件に合う会社にはなかなか巡り会えなかったという。転職活動が行き詰まっていた頃、リージョナルキャリア三重のコンサルタントから連絡を受ける。
地元に特化した同社が提示する求人情報は、田中さんにとってなかなか発見できなかったものばかりだった。そしてその中から、自分の条件に最も合うと感じたセントラル硝子プロダクツへの転職を成功させた。
品質保証として充実した仕事と、何より配偶者との安心できる生活を手に入れた田中さんに、転職活動を振り返ってもらった。
※本記事の内容は、2024年6月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで30日間
転職前
- 業種
- 製造業
- 職種
- 品質保証
- 業務内容
- 自動車部品の品質保証業務
転職後
- 業種
- 製造業
- 職種
- 品質保証
- 業務内容
- 建築系ガラスの品質保証業務
転職活動が行き詰まっていた中で、コンサルタントがしっかりと伴走してくれた。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
セントラル硝子プロダクツは、セントラル硝子グループの一員であり、国内ガラス事業を担う会社として2023年から本格稼働しました。私はその品質保証業務に携わっています。
具体的な仕事内容は、まずグループ会社・協力会社を含め、国内に数ヶ所ある製造拠点における品質保証体制の管理。製品やラインに変更があった時、品質が維持できるかどうか、その度に確認します。
そして、新製品立ち上げ時における品質保証体制の確立です。これらに加え、製品に不具合が発生した場合の改善対応なども行います。
当社の事業は大きく分けて、建築・住宅用ガラスと自動車用ガラスの二つの分野があります。私は主に建築系ガラスを担当していますが、製品も多種多彩なのでチームのメンバーとカテゴリごとに役割分担して業務を進めています。
入社前のご経歴を教えてください。
大学院では化学分野の研究をしていました。大学院修了後は愛知県の自動車部品メーカーに就職し、品質保証課に配属となりました。
前職で扱ったのは自動車の骨組み、車台、ブレーキペダルといった鉄鋼部品で、製品はまったく異なりますが、品質保証としての業務内容は同じです。
前職では量産ラインにおける品質保証の管理や新製品立ち上げ時の品質保証体制の確立などに関わり、11年を過ごしました。
転職のきっかけは?
前職在籍時に配偶者が体調を崩してしまいました。しばらくは二人で助け合いながらやってきましたが、二人とも三重県出身で、やはり腰を落ち着けた療養というわけにはいきません。配偶者の母が、実家から時折手助けに来てくれましたが、車で3時間程度かかるため、行き来するだけでも結構な負担になっていました。
そこで、地元の三重県に帰ろうと思うようになりました。実家の近くであれば、双方の家族からのサポートが期待できます。何より、出身地なので知り合いも多く、安心して生活できます。お互いの実家ともよく相談し、Uターン転職することにしました。
転職活動はどのように進めましたか?
大手転職サイトに登録し、勤務地を三重県の松坂市、津市、鈴鹿市といった地元に近いエリアに限定し、品質保証の仕事ができる会社を探しました。当初は自動車業界に絞っていたせいかなかなか見つからず、「メーカーならどこでも…」と対象を広げたものの、やはり絶対数が少なく苦労しました。
そこで、別の転職サイトに登録したところ、数社から連絡をいただきました。その中の一社が、リージョナルキャリア三重です。同社は三重県に特化して地元情報にとても詳しく、今まで見つからなかったような求人の提示もありました。
待遇なども細かくヒアリングしてもらい、こちらの希望条件に合ったものを探そうと一生懸命にやっていただけたので、私も信頼してお任せできました。
他社の場合、連絡はメールやオンラインが多かったのですが、リージョナルキャリア三重とは対面で会えたというのも大きかったように思います。直接会って話をしたり、アドバイスを聞いたりすることで、とても元気づけられました。
今の会社に決めたポイントは?
リージョナルキャリア三重に紹介してもらった案件の中で、希望に最もマッチしそうだったのがセントラル硝子プロダクツでした。
グループ全体でいうと、ガラスだけでなく様々な化成品に取り組んでいますし、大手だけに待遇面も前職とほぼ変わりません。海外駐在など地元を長期間離れるような異動がなさそう、というのも私の条件に合っていました。
リージョナルキャリア三重のコンサルタントは事前に対策をしっかり行ってくれて、面接にも同席してくれたので、自信を持って面接に臨めました。
チャレンジする前にあれこれ思い悩むのは、あまり意味がない。
転職していかがですか?
取り扱う製品が自動車部品からガラス製品に変わり、ついていけるかどうかの不安はありました。そこで、とにかく製品の知識や製造プロセスを知ろうと、入社当初はすごく頑張った記憶があります。
チーム内に品質保証に詳しい方が多く、先輩からいろんなアドバイスをもらえたのは、すごく助かっています。話しかけにくさもないですし、疑問にすぐ答えてもらえるので、戸惑わずに仕事に入れました。
品質保証の人数は、前職と比べて当社の方が少ないくらいです。しかしその分、広い範囲に目の届く人が多いし、若手を早く育てて戦力化しよう、という意識を持っています。だから、私にもいろいろ助言してくれるのでしょう。新たなやりがいも感じます。
転職して良かったと思うことは?
地元に戻ったことにより、私と配偶者の生活が落ち着きました。特に配偶者の家族には苦労をかけていましたが、多少なりとも軽減できたという点が一番良かったです。残業も減り、二人で過ごす時間がずいぶん多くなりました。
私は自動車部品、鉄鋼の分野を一度経験して、建築系ガラスの分野に入ってきました。異なる分野を担当したことも結果的にはプラスだったと思います。どちらか一つだけでは得られなかったであろう、視野の広さが得られましたから。自身のキャリアの上で、前職と現職、どちらの経験も有意義だったと感じます。
困っていることや課題はありますか?
一番は、「製品についてもっと知らないといけない」ということです。製品やラインを知らないと、業務に時間がかかってしまいます。先輩や上司のやり方を参考にしながら、自分のスキルを磨いていきたいと思います。
でも、新たな分野に触れるとはいいものですね。やはり探究心が自然と刺激されます。
生活面での変化はありましたか?
これまでは、夕食をともにできないこともありましたが、今は配偶者とほぼ一緒に食卓を囲めるようになりました。土日は二人で出かける機会も増えました。
家事についても、以前はあまりタッチできていなくて。体調の優れない配偶者にすべてを任せるのも忍びなく、義母がサポートに来てくれたり、配偶者が自身の実家に戻って私は一人暮らしをしたり、といった形でやりくりしていました。それらのことも解消され、私が積極的に家事に関われるようになっています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職前は、今までやってきた経験やスキルが全部無駄になってしまうのではないか、異業界に行って私はやっていけるのか、という不安がありました。
しかし今では、チャレンジする前にあれこれ思い悩むのは意味がなかった、と感じます。自分の中で大事にしたいものがあり、それを実現する手段が転職ならチャレンジしてみればいいんです。
情報収集は優秀なコンサルタントがサポートしてくれます。本音で希望を伝えれば、それに応えようと真剣に動いてくれます。そういった方に相談すれば、力をもらえるでしょう。信頼の置けるコンサルタントとしっかりコミュニケーションを取って、大事なもののためにチャレンジしてください。