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無限に広がるコンパウンドの可能性を追い求めて。

株式会社ロンビック
代表取締役社長 藤田 勝民

更新日:2017年6月14日

1957年兵庫県神戸市生まれ。
1982年京都大学大学院工学研究科石油化学専攻修了。同年、東燃石油化学株式会社(現、東燃化学合同会社)に入社。組織再編に伴い日本ポリケム株式会社に転じ、同社分社化に伴い日本ポリプロ株式会社で営業に従事。2010年株式会社ロンビック転籍。取締役常務執行役員などを経て、2016年に代表取締役社長に就任。現在に至る。
※所属・役職等は取材時点のものです。

「ロンビック」という社名に込められた理念。

当社は1984年(昭和59年)に当時の三菱油化(株)(のちに三菱化学、現在は三菱ケミカル)から分社化し、設立されました。現在は「樹脂のトータルソリューションプロバイダー」として、主力事業の樹脂コンパウンド(プラスチック混練)事業、樹脂販売事業、樹脂検査・分析事業、そして物流関連業務を一括で請け負う業務サービス事業の四本柱で、樹脂に関することなら何でも一貫対応できる体制を築いています。

「ロンビック」という社名は三菱のロゴマークの菱形でもありますが、経営理念にも通じています。当社の経営理念は、ロンビック(菱形)の4角を顧客、地域、従業員、株主に見立て、三方よしならぬ「四方よし」を目指すことです。2016年4月の社長就任挨拶で「顧客第一」という言葉を用いましたが、そこにはお客さまはもちろん、仲間である社員も、「社内顧客」として含まれています。前工程や後工程、そして社内顧客である社員を、お客さま同様に思いやりを持って大切にしよう、という思いを込めました。

2017年4月には、グループ再編により三菱ケミカル株式会社(三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの3社が統合)が我々の100%出資会社になりました。当社はこれまで三菱化学グループの中でコンパウンダーとしての地位を固めてきましたが、今後はより大きなグループの中で専門性を発揮していくことになります。

グループ内のオンリーワンコンパウンダーを目指して

三菱ケミカルというより大きなグループの一員となったことで、当社を取り巻く環境にも大きな変化があります。これまでも三菱化学のグループ内でコンパウンダーとしての地位を固めていたという自負がありますが、新しいグループの中ではこれから改めて存在感を発揮する必要があります。

当社がまず目指すのは、三菱ケミカルグループ内の樹脂コンパウンド業務を100%に近い状態で請け負う、グループ内「オンリーワンコンパウンダー」です。先に申しあげたとおり、当社の強みは樹脂の「一貫対応」です。コンパウンドの専門メーカーはありますが、製品の分析までできるメーカーとなると極めて珍しい、稀有な存在と言えるでしょう。

当社はそれに加えて物流業務も請け負うことができますし、樹脂材料や機能を付与するマスターバッチの販売もできます。これまでもお客さまの声に応えて業務範囲を拡げてきた歴史がありますので、今後もさらに当社の「一貫対応」力は進化する可能性を秘めています。

挑戦する人材の採用と教育。

「一貫対応」力を作り上げるため、これまでも当社の人材力は欠かせませんでした。今後、オンリーワンコンパウンダーとしての専門性を高めていくためにも、人材はますます重要になります。当社の行動指針は「挑戦・汗・和」の3語にフォーカスしています。汗は知恵と努力の象徴、和はチームワークを表します。この行動指針に沿って当社が社員に求めるのは向上心や向学心、好奇心です。知的好奇心を持って飽くなき努力を続ける、「どうすべきか迷ったらまずはやってみる」そんな挑戦マインドを持つチーム、それがロンビックです。

これまで人材採用はキャリア採用が中心でしたが、これからは新卒採用も継続していく計画です。当社の新規採用の方法は、いわゆる新卒採用サイトに広告を出して、母集団を形成して採用するという一般的な方法ではありません。地道に大学の教授に当社のことを理解してもらい、当社に合う学生を紹介してもらう、という活動で採用しています。BtoBゆえに大学生に知名度が高くないのが悩みですが、一方で売り手市場の昨今でも相応の手応えを感じています。

また、採用と合わせて力を入れているのが人材教育です。メーカーとしての安全教育、コンプライアンス教育にとどまらず、経理知識に関する研修やGL(グループリーダー)課長、スタッフなどの階層別の研修、部長職を対象とした泊まり込みの合宿も実施しています。合宿には社長はじめ経営幹部も参加する熱の入れようで、それだけひし形の一角を占める従業員を大切に思い、その育成に心血を注いでいます。

コンパウンドの無限の可能性を追い求めて。

現在は樹脂を主原料にゴム、タルクなどのフィラー(強化材、充てん材)をコンパウンドしていますが、高含量のフィラーを樹脂とコンパウンドする機会が増えつつあります。高含量のフィラーをいかにうまく分散させるか、「高分散」の技術が当社の強みに繋がっていくと思っています。混ぜる樹脂が少量でフィラーの「つなぎ役」の役目をしていると発想を変え、金属材料や無機物をメインにつなぎ役の樹脂をコンパウンドすると考えると、当社のお客さま、当社の市場は、樹脂以外にも大きく拡がります。

また、三菱ケミカルグループでオンリーワンコンパウンダーとなるためには、国内のみならず、海外の市場でも認められる必要があります。既に第1号海外拠点としてタイに検査・分析事業で進出していますが、今後もアジアを中心に海外市場には高いアンテナを張り巡らせて情報収集を続けます。

三菱ケミカルの実質100%子会社の当社では、これまで会社経営や工場運営等の要職を三菱ケミカル出身者に頼っていましたが、ようやくプロパー採用社員が部長登用される年齢に差し掛かってきています。三菱ケミカルグループの一員として、世界を股にかけ、国内外でその専門性を発揮する最強のコンパウンダー、その会社を三重県出身者をはじめとするプロパー社員がけん引する日も、そう遠くはないようです。

編集後記

コンサルタント
三田 泰久

作業着姿で「総括安全衛生責任者」の腕章をしておられる藤田社長の姿に、技術者魂と現場主義を感じました。非常に話しやすく、気さくなお人柄に、私も取材に同行した社員も引き込まれました。昨年度は社長就任1年目であまり余裕がなかったと仰っておられましたが、2年目となった今年度は先取りして社長業に専念できていると仰っていました。

藤田イズムが浸透し、ロンビックが今後さらに飛躍することが楽しみになる取材でした。その飛躍を、微力ながら人材面からしっかりお手伝いしたい、と思います。

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