転職成功者インタビュー

株式会社医用工学研究所
佐藤充さん(仮名・経営企画) 37歳

自分だからできる仕事を求めて、ふるさとのベンチャー企業へ。

40代が近づいてくると、人生もほぼ折り返し地点。それまでの歩みと、これからの道を考える時間が増えてくる。東京から三重への転職を決意した佐藤充(仮称)さんもそんな一人だった。20代はITコンサル、事業会社の経営戦略スタッフとして活躍。だが30歳を過ぎ、歳を重ねるたびに気になってきたのは、離れて暮らす両親のこと。「自分は長男。いつかは帰らないといけない。だが、それはいつなのか?」。迷っていた自分にきっかけを与えてくれたのは、「仕事」そのものだった。それまでは勤めていた事業会社の経営を安定させるために頑張ってきた。しかしその目標が達成されたとき、自分の存在理由に疑問を感じるようになったのだ。そして三重で出会ったのは、二十数名の若い会社。だがそこには、自分のこれまでのすべてのキャリアを活かせる舞台があった。(※本記事の内容は、2014年5月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで26日間

転職前

業種
アニメーション製作
職種
経営企画
業務内容
予算策定、中期経営計画策定、資本政策、IR 等

転職後

業種
病院向けシステム開発
職種
経営企画 兼 システム導入
業務内容
中期経営計画の作成支援、社内規程の見直し、業務フロー整理、システム導入のプロジェクト管理

同じことばかりやっていても、成長できない。

現在のお仕事はどんな内容ですか。

病院向けのシステムを開発している会社で、「経営企画 兼 システム導入担当」として働いています。この会社はベンチャー企業として10年前に立ち上がり、ここ数年で急速に業績を伸ばしてきました。だからまだまだ足りないものや課題もたくさんあります。そこで今、中期経営計画の作成支援や、社内規程の見直し、業務フローの整理、システム導入のプロジェクト管理などに取り組んでいるところです。

入社前のご経歴を教えて下さい。

東京の大学院を出た後、ITコンサルティングの会社に就職しました。そこで4、5年、コンサルとして働いた後、事業会社に転職。最終的には経営戦略室長として、予算管理や会議運営など、経営戦略全般に携わっていました。

転職のきっかけは?

ITコンサルの会社を辞めようと思ったのは、同じことばかりやっていても自分の成長につながらないと感じたから。もっと直接経営に携わるような、戦略的な仕事がしたかったんです。そんなときに先輩が紹介してくれたのが、とある事業会社でした。マザーズに上場したばかりで、経営戦略を募集していましたし、おもしろそうだなと思いました。実際当初はすごく忙しくて、やりがいもあったんです。ところが、その事業会社の属する市場環境が悪化してくる中、経営の立て直しを図るため、いい製品を作るという原点に立ち戻って、人数も絞って規模を縮小することになりました。その甲斐あって経営は安定してきたんですが、僕は物足りなくなってしまったんです。もう、自分がいなくてもいいんじゃないか?と。気がつくと自分も30代の後半。親も年をとってきているし、僕は長男。いつかは家を継がなきゃという気持ちもありました。独身の今のうちならまだ動きやすいし、地元に帰るなら今がタイミング的にギリギリかな、と思うようになったんです。それで、会社が黒字になり、立て直しがひと段落ついたのを機に、会社をやめることにしました。

転職活動はどのように進めましたか?

会社をやめたのは、東京にいながら三重の仕事を探すのは難しいと考えたからです。そして大手の人材紹介の会社に申し込み、仕事を探し始めました。でもなかなか納得のゆく仕事は見つかりませんでした。いくつか紹介されたんですが、違うなぁと。そうして数か月たった頃に出会ったのが、「アーリーバード」さん。「Uターン 三重」でネット検索したら出てきたので、とりあえず登録してみたんです。するとすぐに連絡があり、三重大学の中にある事務所で、担当者と会いました。まもなく4社紹介されて、その中に今の会社があったんです。

今の会社に決めたポイントは?

もっと規模が大きな会社はありましたが、もともと大企業には行きたくないという気持ちがありました。一体感が得られるような規模の会社で、会社の成長に携われるような仕事がしたいと考えていたんです。その点、この会社は規模がちょうどよかったし、これから伸びていく勢いを感じました。面接してくれた社長や部長も年齢が近くて、話していてフィーリングが合ったことも大きかったですね。また不思議な縁も感じました。ここなら、経営戦略のキャリアも、ITコンサルのキャリアも、どちらも活かせるし、僕自身、医療とも無縁ではなかったんです。大学時代に生命理工学の研究をしていたので。だからこの会社と出会ったとき、自分の今までのすべてが結びついているような縁を感じました。

親と暮らすことで、まず、自分が安心できた。

転職していかがでしたか?

順調ですよ。想定していた仕事を任されていますし。自分と近い年代の社員が多いので、人間関係も全く問題ありません。社長を「さん」付けで呼べるような風通しの良い会社なので、働きやすいです。医療の知識についてはまだまだ勉強中。それは仕方ないですよね。まずは医療現場の方の生の声を聞かせていただきながら、勉強しているところです。

さっそく経営改善に手腕をふるっているんですか?

いえいえ、入ってすぐに会社の問題点を指摘できるものではありませんよ。私なんかより、社長が強く感じていますから。今の会社に何が足りないのかを。ですから今は、社長が考えていることをいかに実現するか、というスタンスで仕事をしています。といっても、社長はどんな提案や相談でもまずは聞いてくれますし、ありがたい関係。早くより役立てる日が来ればよいなと思っています。

生活面にも変化がありましたか?

取引先が日本全国にあるので、出張が多くなりました。東京にいた頃より、今のほうが行動範囲が広くなっていますね(笑)。住まいは、実家です。利便性は東京のほうがいいですが、こっちはやっぱりのんびりできます。ご飯も作ってもらえますしね。何より、安心できました。両親も、もう60歳を過ぎました。東京時代は、「10年先、20年先はどうなっちゃうんだろう?」なんて漠然とした不安を抱えていたんですが、今はそれがなくなりました。

課題もありますか?

地元で生活するのは、高校の時以来。だから親しい友達がほとんど残っていないんです。東京だったら、仕事や私生活で困ったことがあっても、気軽に話せる人がいたんですけど、こっちではまだそういう存在が少ない。これからはこっちでももう一度、人のネットワークを作っていかなきゃいけないと感じています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職は、急いじゃだめ。自分も会社をやめてから半年以上空きましたし、慎重に、「ここだ!」と思えるところを選ぶべきだと思います。周りを見ると、なんとなく転職した人もいるんです。でもそういう人は、すぐにやめちゃう傾向がある。嫌なことがあったらすぐに目移りしちゃうからだと思うんです。そうならないためにも、自分が本当にやりたい仕事か、自分を活かせる環境かどうかを、しっかり確認したうえで会社選びをすることが大事だと思います。また今回の転職で、「アーリーバード」のような会社があることも初めて知りました。地場企業の情報をしっかりつかんでいて、ネットワークの強さを感じましたね。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
三田 佳奈子

当初、佐藤さんにお会いした時は地元の三重に転職したいが、難しければ東京に残ることも覚悟されていました。現職のITベンチャー企業にはITコンサルの経験を活かせるポストで選考がスタートしましたが、佐藤さんのキャリアはもちろん、物腰の柔らかい人柄も評価いただき、経営管理の経験も生かせるポストまで提案いただき、選考は面接から内定まで非常に早く進みました。都市部での経験を地方で生かすことは難しいと考える方がとても多いのですが三重に密着している当社の強みを生かし、佐藤さんのUターン転職をサポートすることが出来ました。入社後もモチベーション高く頑張っている佐藤さんの姿を見て、益々の活躍が楽しみです。

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